体質改善プログラムは、漢方の考え方に基づいてあなたの不調から、その特徴や傾向を知るものです。不調が続くようであれば、個別に漢方相談をしてもらうことをおすすめします。多くの不調は間違った身体の使い方や生活習慣からきているので、漢方薬を飲みながら生活指導も受けられます。
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漢方・漢方薬の薬日本堂 > 不調でお悩みの方へ > めまいに対して漢方でできる体質改善とは
「地震かな?自分だけ揺れている」「ふわっと意識が遠のくような感じがする」「目が回って動けない」など、めまいの経験がある方は多いのではないでしょうか。
誰でも、いつでも起こりうるめまいの原因と症状、漢方薬での対処法、日常生活で可能な養生法をご紹介します。
周囲のものが静止しているにも関わらず揺れ動いたりぐるぐる回っているように見える、ふらふらして姿勢を保っていられないような状態などをめまいといいます。
めまいの症状は、立ちくらみのようなふらつき程度のものもあれば、身体がふわふわ浮いているような感じがするもの、天井や周囲のものがぐるぐる回転するものまで、多岐に渡ります。原因も様々で、睡眠不足や貧血、強い不安感からくるものもあれば、メニエール症候群、脳血管障害、高血圧などの病気からくるものもあります。
めまいは「眩暈」と表記しますが、「眩」は目がくらんで目の前が真っ暗になること、「暈」は頭がふらつたり、目が回ることをさします。
ここではまず、回転性のめまいと、非回転性のめまいについて違いを紹介します。
めまいやふらつきの多くは、睡眠不足や過労、心労など日常生活が原因で生じますが、他の疾患に伴う場合もあります。急なめまい、激しいめまい、継続するめまいなどは、自己判断せずに医療機関を受診することも選択肢に入れましょう。
漢方では症状を「身体からの声(SOS)」としてとらえ、古くから
「無痰不作眩」・・・体内に余分な水分がなければめまいは起きない。
「無虚不作眩」・・・身体に必要な気血水が不足しなければめまいは起きない、
と考えて気血水の巡りを整えていきます。
漢方薬はその声や体質に応じて約200種類から選定していきます。
また、めまいの原因は生活習慣も関係しています。生活習慣を見直すことで、改善への近道になります。
まずは自分の症状タイプを知り、それに合わせた生活習慣を取り入れていきましょう。
「気」の高ぶりは強いめまいを引き起こし、「気血」の不足ではふらつくようなめまいがあらわれます。また「水」が巡らず滞ると、回転性のめまいにつながります。
漢方は慢性的なめまいに効果を発揮します。器質的な問題や他の疾患に併発する場合でも、医療機関で漢方薬を投薬されることがあります。
漢方の考え方に即した3つのめまいタイプに用いられる漢方薬の例と生活養生を紹介しましょう。
まずは、ご自身のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。
このタイプは、虚弱体質や多忙な生活で気血が不足することから、揺れるようなフワフワとしためまいを生じます。もともと疲れやすい、過労が続く、睡眠不足、心労が多い時によくみられます。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
元気がないとき時こそ、クヨクヨ悩みすぎないで。ゆっくりと休んで自分をねぎらいましょう。
食
冷たいものを控え、消化しやすい温かいものを摂りましょう。気を補う芋類や大豆などがお勧めです。
動
激しい運動は控えましょう。デスクワークで足腰の動きが減っている時は、ふくらはぎのマッサージがお勧め。
休
睡眠や休憩時間を増やしましょう。夜は早めに寝て、気血の消耗を防ぎましょう。
ひざの下のくぼみから指幅4本分下の高さで、中央の骨から親指の幅1本分外側。
胃の経絡にあり、胃痛や消化不良によいだけでなく強壮、健脚のツボとしても知られています。
頑張り過ぎないこと、しっかり休養をとることが大切。夜の睡眠以外に、昼の休憩もうまくとりましょう。
このタイプは、体内の水巡りが悪いことでグルグルと回転するようなめまいを生じます。朝方や天気が変わるタイミング、湿度の高い梅雨時に起こりやすく、胃腸が弱い方が多い傾向があります。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
悩みすぎ・考えすぎは胃腸を傷め水巡りが悪くなります。散歩をしながら考えると心身ともに前向きになるでしょう。
食
弱っている胃腸をいたわるために、梅干しや生姜を入れた粥を食生活に組み入れるのがお勧めです。
動
激しい運動は控えて、軽いウォーキングやゆったりした気功・太極拳などの運動を取り入れましょう。
休
早寝早起き、規則正しい生活を送りましょう。急いで動くのは禁物です。
すねの外側、足首の骨と膝のほぼ中間にあるくぼみ。
胃腸の不調に良いツボで、体内の水の巡りをよくして、余分な水分を排出する働きがあります。
水たまり解消のため、生ものや冷たいものの摂り過ぎに注意してお腹を温めましょう。
このタイプは、ストレスなどによってエネルギーが頭に上がり、めまいを起こします。心と身体のバランスが乱れてしまい、イライラする、肩こりや頭痛がする、のぼせやすいなども現れます。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
イライラして頭に気血が上がっているときは、休憩のサイン。アロマなどを使って深呼吸をしましょう。
食
気を巡らせる働きのある、香りのよい野菜や柑橘類を摂りましょう。好きなハーブティーを飲むのもよいでしょう。
動
身体を伸ばすストレッチなどで滞った気を巡らせましょう。ヨガや気功などもおすすめです。
休
心身に無理のない生活を送ることが大切です。夜更かしは禁物。寝る直前の暴飲暴食は止めましょう。
首の後ろ、髪の生え際で、僧帽筋という太い筋肉の外側にあるくぼみ。
ゾクゾクした寒気を解消するため、首や肩の痛みやこり、発熱などにもよいツボです。
気分転換が大切。香りのよいものを生活に取り入れて、ゆったりリラックスする時間を設けましょう。
30代 女性 Y様 相談員:J・S
Y様は1年程前から、突然起こる立っていられないぐらいのめまいに悩まされていらっしゃいました。
病院で処方された薬を服用しても改善されず、漢方で良くなったという方の情報をネットで見て、めまいに良さそうな漢方薬を試されましたが、一向に良くなる気配がなかったため、思い切って専門家に相談してみようと思い、来店されたそうです。
初回相談時には、症状や日々の生活のことなどを詳しくお伺いしました。相談中、ご自身のことを丁寧に振返りながら分析され、めまいが起こる要因をご理解いただけたようです。Y様の場合は、普段から仕事などで気を張っている時間が多いことが「めまい」発生の大きな要因になっていました。
漢方の視点で症状があらわれる要因、生活の中でできる対策などをご案内している際、嬉しそうに私の話しを聴いてくださり、「漢方が身近で楽しいものに感じる」とおっしゃっていたのが印象的です。
N様の場合は漢方薬の服用を始めて数日でめまいの度合が緩和し、「常に感じていただるさが気にならなくなった」と嬉しい報告をいただきました。
「疲れにくくなり、やりたいことができる身体を目指したい」という目標をもち、漢方薬を服用するのも、生活を無理なく変えることも能動的に取り組まれたからこそ快方へ向かうのが早かったのだと思います。
今では「生理時に少しめまいを感じる程度で、全くといっていいほどめまいが気にならなくなった」とおっしゃっていただき、その後は肌トラブルに対してのご相談を頂いております。
めまい解消の漢方薬は、飲んだら直ぐに効果が出ますか?
めまいに対して効果的な漢方薬は多く存在しますが、そのめまいの症状、頻度などによっても、原因が異なるため、漢方薬の選択も、効果を実感するまでの時間も異なります。まずは、めまいの原因を見極め、適した漢方薬を選ぶことが大切です。お気軽にご相談ください。
漢方相談では、カウンセリングを通してお客様一人ひとりの症状や体質を確認しながら、それに合う漢方薬のご提案や、体質の根本的な改善のための生活アドバイスを行っています。快適に毎日を過ごすために、漢方相談をぜひご活用ください。
今回の記事では以下の内容をお伝えしました。
薬日本堂株式会社(くすりにほんどう)
1969年創業の漢方専門店。一人ひとりの体質や悩みに合わせて健康・美容をトータルにアドバイスする「ニホンドウ漢方ブティック」「カガエ カンポウ ブティック」「薬日本堂」を全国に展開。その他、ニホンドウ漢方ミュージアム(東京・青山)、薬日本堂漢方スクール、出版・監修、他業種とのコラボレーションなど、漢方・養生を軸とした幅広い事業展開を行っています。 (事業内容はこちら)