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公開日: 2023年06月16日
更新日: 2023年10月18日

肩こりに対して漢方でできる体質改善とは

肩こり

「血」の滞りは肩こりの大きな原因です。それ以外にもストレスなどによる「気」の滞り、冷えや水分の摂り過ぎによる「水」の滞りも肩をこわばらせる要因となります。

肩こりとは

肩こりは首から、肩、背中にかけての筋肉のこわばり、重さ、だるさ、時には痛みも感じる一連の症状群です。肩こりがひどくなると頭痛や吐き気、耳鳴り、首が回らず、腕も上がらないなどの不調を伴うことがあり、誰もが経験したことのある症状です。
かぜの引き始めに肩がこわばることもありますが、肩こりの多くは血行不良によるもので、その原因は運動不足や長時間同じ姿勢、ストレス、ホルモンのアンバランス、不規則な生活、冷え、胃腸機能低下による水分代謝の低下など様々です。肩こりは慢性化しやすく繰り返し、こりの不快感とつらさが日常生活の質に悪い影響を及ぼします。肩こりは決して肩だけの問題ではありません。滞っている流れを良くする為に根本から治療する必要があります。
参考:肩こり_漢方の智慧 - 漢方ライフ- 漢方を始めると、暮らしが変わる。*1

肩こりの原因

肩こりの原因には次のようなものがあります。
参考:肩こり解消に効く肩甲骨はがしやストレッチを紹介!それでも効かない時の対処法は?*2

姿勢

長時間同じ姿勢をとる、猫背でいるなどは首や肩に負担がかかり、筋肉が硬くなって肩こりを引き起こします。

緊張や疲れ

日常生活で緊張やストレスが続くと首から肩、背中の筋肉が緊張して硬くなりこわばります。疲れは血行不良から肩こりにつながります。

冷え

冷えによる血行不良から筋肉が硬直して肩こりにつながることもあります。

病気やケガ

病気やケガが肩こりの原因となる場合もあります。例えば、心筋梗塞・狭心症などの心臓病、腕の骨折・腰痛などが考えられます。

漢方で体質改善して肩こりに備える

漢方では症状を「身体からの声(SOS)」としてとらえ、根本から原因を考え、症状を改善させるものです。運動、マッサージだけでは肩こりを改善しにくいのが現実です。施術後の数日間は調子がよくなっても、時間が経つと元に戻ってしまいます。身体の中から滞る原因を取り除き、巡らせる機能を正常にすることが根本的な解決につながります。

漢方薬はその声や体質に応じて約200種類から選定していきます。
また、肩こりの原因は生活習慣も関係しています。生活習慣を見直すことで、改善への近道になります。
まずは自分の症状タイプを知り、それに合わせた生活習慣を取り入れていきましょう。

肩こり タイプ別チェック

まずは、ご自身のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。

当てはまる症状にチェックを入れてください。

上記内容でチェックする

あなたのタイプは…ゾクゾク冷えタイプ

風寒の邪気が首肩から侵入し、血の流れが悪くなる肩こりです。風邪の引き始め頃の急性肩こりはこのタイプです。肩こりと同時に体がゾクゾク寒気を感じ、鼻づまりや頭痛や関節痛などの症状も現れることがあります。

代表的な漢方薬

葛根湯(かっこんとう)
ぞくぞくとした寒気と肩のこわばりがあるものを改善します。

※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。

生活養生

  • ストレスで免疫力が低下すると、風邪も引きやすくなります。疲れを感じる時は、深呼吸して緊張をほぐしましょう。

  • 消化しやすく温かい食事を摂りましょう。生姜、ネギ、胡椒など体を温めてくれる、発汗作用のある食材を多めに摂りましょう。

  • 体表から邪気を追い出す方法は発汗です。水分を補給しながら、汗ばむ程度、肩、首の筋肉をほぐすストレッチをしましょう。

  • 体を暖かくして、十分な睡眠を取り、過労しないように、しっかり休養を取りましょう

おすすめのツボ
風池(ふうち)
  • 場所

    首の後ろ、髪の生え際で、僧帽筋という太い筋肉の外側にあるくぼみ。

  • 効果

    ゾクゾクした寒気を解消するため、首や肩の痛みやこり、発熱などによいツボです。

ワンポイントアドバイス

体を冷やさないようにしましょう。特に肩、首に冷たい風が当たらないように、マフラー、肩掛け、カイロなどを活用しましょう

あなたのタイプは…ガチガチ血行不良タイプ

過労やストレスや長時間の同じ姿勢や目の酷使などにより気血の流れが滞る肩こりです。このタイプの肩こりは現代人の大衆病に属します。慢性化しやすく、常に肩の痛みや重だるさの不快感があります。

代表的な漢方薬

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
温めて血を巡らせ、血行不良による痛みや肌荒れ、婦人科トラブルを改善します。

※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。

生活養生

  • 気分転換して、ストレスが溜まらないように心の余裕を持ちましょう。仕事、生活のメリハリをつけましょう。

  • 温かい食事を摂り、玉ねぎ、らっきょうなど血行促進する辛味のある野菜や、気を巡らせる香りのある薄荷、シソなどの食材を積極的に摂りましょう。

  • 日々、体操やストレッチで体を動かし、特に首、肩の筋肉をほぐす「腕振り体操」や「ぐーぱー運動法」がおすすめです。

  • 夜更かせずにしっかり睡眠を取りましょう。血行促進するヨモギ湯や香りのある入浴剤を入れたお風呂にゆっくり入浴しましょう。

おすすめのツボ
肩井(けんせい)
  • 場所

    首の後ろにある付け根の骨と肩先を結んだ線の中間の位置。

  • 効果

    肩や首のこり、痛みによいとされるツボです。(妊婦禁忌です。ご注意ください。)

ワンポイントアドバイス

運動と休養を心がけ、アロマやハーブの香りでリラックスし、ストレスの溜まらない生活をしましょう。

あなたのタイプは…ズッシリ水たまりタイプ

胃腸の働きの不調によって、水の代謝が悪くなり、体内に痰飲が滞り、経絡、気血水の流れが阻害されることによる肩こりです。主に胃腸の不調が原因で起きる凝りのため、むくみや食欲不振も現れることが多いです。

代表的な漢方薬

二朮湯(にじゅつとう)
水を巡らせて、肩や腕などに痛みがあるものを改善します。

※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。

生活養生

  • 瞑想や呼吸法で精神を安定させ、ストレスを溜めないように、気分転換を心がけしましょう。

  • 冷たいものを控えめにして、食事をよく噛みゆっくり摂りましょう。イモ類や豆類などの胃腸の働きを強化し、利水効果のある食材を摂りましょう。

  • 体操やストレッチで首、肩の筋肉をほぐし、首元から肩までのマッサージをして、血の巡りとリンパ液の流れをよくしましょう。

  • 毎日湯船につかり、体を温めて心身ともリラックスしましょう。半身浴でじわじわと汗をかくようにしましょう。

おすすめのツボ
曲池(きょくち)
  • 場所

    ひじを曲げたときにできる、横じわの親指側の端。

  • 効果

    熱をとり、胃腸のはたらきを整えるツボで、赤いニキビ、目の赤みや痛みなどによいとされています。

ワンポイントアドバイス

お酒や冷たいものを控えめにして、暴飲暴食や不規則な食生活を見直し、水をため込まない体を作りましょう。

お悩み改善エピソード ー相談員よりー

50代 女性 N様  相談員:Y・Y

目の手術をされてから視野が狭くなったり見え方が変なことに悩まれていたN様。病院では「手術は成功してるので、その後の治療はない」と言われ、「手術しなければよかった」と後悔もしておられました。
初回相談時、ネットで調べた漢方薬が劇的に効いたという話が載っていたのでどうしても試したいとのことでした。カウンセリングの結果、N様の体質に合っていないことからお勧めはできないとお伝えしたのですが、それでも良いとのことで服用されました。その後、やはり下痢をされてしまいました。このようなことがあるので、ネット情報に頼るのではなく、専門薬局でしっかり相談をしていただくことが大切だとお伝えさせていただきました。
漢方を飲み始めてから視野などにまだ変化はありませんが、肩こりや頭痛がなくなりました。パソコンを使用する仕事なので肩こりはあきらめられていましたが、今ではスッキリして快適に過ごされているようです。今までも目を酷使していたようなので、目の休息時間を作り、身体をほぐすことも生活に取り入れていただきました。今後、目の状態も良くなることを期待してサポートしていきます。

肩こりでお悩みの方へ

漢方相談では、カウンセリングを通してお客様一人ひとりの症状や体質を確認しながら、それに合う漢方薬のご提案や、体質の根本的な改善のための生活アドバイスを行っています。快適に毎日を過ごすために、漢方相談をぜひご活用ください。

監修者メッセージ

小林 君霊(Kobayashi Kunrei) 中医師・ニホンドウ漢方ブティック
青山本店相談員

小林 君霊(Kobayashi Kunrei)

体質改善プログラムは、漢方の考え方に基づいてあなたの不調から、その特徴や傾向を知るものです。不調が続くようであれば、個別に漢方相談をしてもらうことをおすすめします。多くの不調は間違った身体の使い方や生活習慣からきているので、漢方薬を飲みながら生活指導も受けられます。

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運営者情報

薬日本堂株式会社(くすりにほんどう)

1969年創業の漢方専門店。一人ひとりの体質や悩みに合わせて健康・美容をトータルにアドバイスする「ニホンドウ漢方ブティック」「カガエ カンポウ ブティック」「薬日本堂」を全国に展開。その他、ニホンドウ漢方ミュージアム(東京・青山)、薬日本堂漢方スクール、出版・監修、他業種とのコラボレーションなど、漢方・養生を軸とした幅広い事業展開を行っています。 (事業内容はこちら)

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