体質改善プログラムは、漢方の考え方に基づいてあなたの不調から、その特徴や傾向を知るものです。不調が続くようであれば、個別に漢方相談をしてもらうことをおすすめします。多くの不調は間違った身体の使い方や生活習慣からきているので、漢方薬を飲みながら生活指導も受けられます。
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漢方・漢方薬の薬日本堂 > 不調でお悩みの方へ > 慢性的な疲れや倦怠感に対して漢方でできる体質改善とは
疲れは、痛みや発熱と並んで身体の3大アラームと言われ、健康を維持する上で重要なシグナルのひとつです。
疲れには、過度に身体を動かしたりすることで起こる肉体的な疲労と、ストレスなどで起こる精神的な疲労があります。多忙な日々や不規則な生活などで心と身体を酷使し過ぎると、疲れが解消されずに日常のだるさや倦怠感となってあらわれ、「休んでもなかなか疲れが取れない」「すぐに疲れる」といったことが起こります。
また、「身体はそれほど動かしていないのにだるい」と感じる場合は、緊張やストレスといった精神的な疲れが身体にあらわれていることも多く、ひどくなると「うつ」などにつながることもあるので注意が必要です。
「気」が不足していると、元気がわかず疲れやすくなります。心身の活動がにぶって回復力も発揮できないため、疲れが取れにくくなります。
また「血」が不足していると栄養が行き渡らず、だるさやふらつきが続きます。
漢方では症状を「身体からの声(SOS)」としてとらえ、根本から原因を考えます。
もともとの虚弱体質や老化による「気」の不足、過労や精神的ストレスにより「気」の消耗が激しい場合は、十分な休養と栄養のある食事によって「気」を補うことが大切です。逆に休んでも疲れが取れず、朝から身体がだるい場合は、活発に身体を動かすことが元気回復のカギになるなど、改善策は様々です。
漢方薬はその声や体質に応じて約200種類から選定していきます。
また、疲れの原因は生活習慣も関係しています。生活習慣を見直すことで、改善への近道になります。
まずは自分の症状タイプを知り、それに合わせた生活習慣を取り入れていきましょう。
まずは、ご自身の疲れのタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。
頑張りすぎにより、気血が消耗しています。働きすぎ、病後、加齢による疲れは、このタイプです。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
早寝を心がけ朝は決まった時間に起きるようにしましょう。 朝日を浴びゆっくり深呼吸をして気を補いましょう。
食
気を補う穀類、芋類、豆類などをよく噛んで食べましょう。お粥もおすすめです。
動
散歩など負担の少ない軽い運動がおすすめです。
休
無理をせず、少しの時間でも目を閉じたり、横になるようにしましょう。
頭頂部のほぼ中央、両耳の上端を結ぶ線と眉間の中央から延ばした線が交わる点。
全身の気が集まり、気血の流れを調整するとされるツボで全身の疲れや眠気、だるさを解消します。
無理は禁物!早く寝ることを優先しましょう。
強いストレスによる、緊張や、暴飲暴食、不規則な生活などにより気血が巡っていないタイプです。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
イライラした時は、ゆっくり深呼吸。鼻からゆっくり吸って、口から吐きだします。
食
香味野菜(春菊、ニラ、香菜など)やハーブ類、みかん、金柑などの柑橘系をとりましょう。
動
身体をよく動かすことや、ストレッチは気・血の巡りを良くしてくれます。
休
好きな香りを、玄関に置いたり、入浴剤で使ってみましょう。
手のひらの中央、拳を握ったとき中指と薬指の先が手のひらにあたるあたり。
上半身の気血を巡らせるツボで、ストレスによるイライラなどにもよいとされます。
歌は気を巡らせてくれます。鼻歌でもいいですよ。
消化器系が弱く、むくみや消化不良が起こりやすいのが特徴です。雨の日に体調がすぐれず、疲れたというより身体がだるいタイプです。
※漢方薬はあくまでも一例です。症状や体質によって漢方薬は
変わりますので、まずは専門家に御相談ください。
※画像はイメージです。
心
ゆっくりとした深呼吸でリラックスを心がけましょう。
食
早食いは禁物!
よく噛んで、主に温かいものを食べましょう。
動
すこし汗ばむくらいの散歩など、負担の少ない運動から始めてみましょう。
休
ゆっくり入浴することで発汗を促しましょう。
足の裏で、土踏まずのやや上中央、足の5指を曲げるとくぼむところの中央。
全身の気を補い「身体のエネルギーが泉のように湧き出す」ツボで全身の疲れを取り、体調を整えます。
お腹を冷やさないように、冷たいものは控え、温飲温食を心がけましょう。
50代 男性 K様 相談員:K・A
40歳の頃から疲れを強く感じるようになったとおっしゃっていたK様。
初回のご相談で伺ったお話では、お仕事が忙しく市販の栄養ドリンクを毎朝飲んで出勤する生活を3年ほど続けられていたそうです。
健康診断で肝機能の数値が異常と出て、病院の先生から『市販の栄養剤を飲まないように!』と強く言われたのでやめたところ、日中の眠気とだるさを感じるようになり、仕事にならないと困り果てて薬日本堂にご来店くださりました。
状態を詳しく伺うと、心身ともに元気=「気」を激しく消耗している状態でした。そこでK様には、「気」を補う漢方薬を服用していただきながら、「気」を消耗しすぎない生活習慣のアドバイスをさせていただきました。
その後のご来店時に、漢方薬を飲み始めて一週間ほど経過した頃から、何となく朝の目覚めが良くなる感覚があり、日中に強い眠気を感じることも減ってきたとご報告いただき、とても嬉しかったのを覚えています。
最初の頃は栄養ドリンクなどをやめた反動もありましたが、徐々に食事や睡眠で「気」が作られるようになったことで、体感を早く感じられたのだと思います。
6か月を過ぎた頃には、疲れもだいぶ楽になり、年齢に負けず仕事を頑張るために漢方を続けたいとおっしゃってくださいました。
今後も、仕事を元気に続けられるようサポートさせていただきます。
即効性があると嬉しいのですが、疲れに良い漢方薬はありますか?どちらかというと体質改善みたいな感じですか?
疲れに対して効果的な漢方薬は多く存在しますが、原因や、その疲れが慢性的な症状か、一時的な症状かによっても、漢方薬の選択は異なり、効果を実感するまでの時間も異なります。疲れの症状や体質に合った漢方薬を選ぶため、まずはお気軽にご相談ください。
漢方相談では、カウンセリングを通してお客様一人ひとりの症状や体質を確認しながら、それに合う漢方薬のご提案や、体質の根本的な改善のための生活アドバイスを行っています。快適に毎日を過ごすために、漢方相談をぜひご活用ください。
今回の記事では以下の内容をお伝えしました。
薬日本堂株式会社(くすりにほんどう)
1969年創業の漢方専門店。一人ひとりの体質や悩みに合わせて健康・美容をトータルにアドバイスする「ニホンドウ漢方ブティック」「カガエ カンポウ ブティック」「薬日本堂」を全国に展開。その他、ニホンドウ漢方ミュージアム(東京・青山)、薬日本堂漢方スクール、出版・監修、他業種とのコラボレーションなど、漢方・養生を軸とした幅広い事業展開を行っています。 (事業内容はこちら)